夜空に大きく浮かぶまあるい月。そのやわらかな光が、ルナ・ティレルの屋根や小道をやさしく照らしています。ミャオ・シルヴァはふわりとした毛布にくるまり、窓辺のクッションにもたれながら、静かに外を見つめていました。
町の灯りはぽつぽつときらめき、遠くからやさしい鐘の音が微かに聞こえてきます。ミャオのしっぽは、心地よさにときおりふんわりと動きます。秋の夜風がそっとカーテンを揺らし、涼しさの中にほんのりと甘い金木犀の香りが忍び込んできました。
物語のページを閉じて、今夜はただ、月明かりと町の静けさの中に身を委ねます。胸の奥にぽかぽかとしたあたたかな気持ちが広がり、世界の優しさにそっと耳を澄ませたくなる夜でした。

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