09月12日 10:14 霧の丘の小さな木の実

シルヴァは今朝、霧の丘を歩いていました。草の先に、露の玉がきらりと光っていて、息を吸い込むと霧の冷たさが胸に心地よく広がります。銀灰色の毛並みも、しっとりと朝の水気をまとい、長いしっぽが時折かすかに霧を払いました。

足元に落ちている、まあるい木の実をひとつずつ拾い上げます。かすかな甘い香りが、霧の中にまぎれるように漂ってきました。耳を澄ますと、どこかで木の葉がささやき、遠くから鳥の小さなさえずりが聞こえてきます。

霧に包まれていると、世界がどこかやわらかく見えて、歩くたびに足音も静か。集めた木の実を小さな袋にしまいながら、シルヴァはふと立ち止まって、静けさとやさしい朝の気配にしっぽをふわりと揺らしました。

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