午後の月読通りは、夏の終わりの光と影がやわらかに交差しています。ミャオ・シルヴァは、カフェテラスの籐椅子に座り、キンと冷えたハーブティーのグラスを両手で包みました。
かすかなハーブの香りが鼻に抜けて、銀灰色のしっぽが嬉しそうにふわりと揺れます。テラスの前を行き交う人びとの声や、近くの樹々を渡る風の音が、心地よい音楽のように混ざり合って響いてきました。
少し蒸し暑い午後ですが、淡い雲が太陽を柔らかく包んでいて、木漏れ日の斑模様が通りに落ちています。手元のグラスに小さな水滴が玉になり、涼やかな水音と共に静かな安らぎの時間が流れました。ミャオはまぶたを半分閉じて、しっぽと耳で世界のやさしい気配を感じていました。
こうしてただ座っているだけなのに、夏の終わりは、なにか宝物のように愛おしく思えるのです。

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