夜の帳がそっと降りるころ、ミャオ・シルヴァは月読通りの公園に向かいました。通り沿いの小さなランプが、そよ風に揺れてぽっと優しい色の灯りを落としています。
ベンチに腰かけ、お気に入りの布細工道具を広げると、手は自然とちくちくと針を走らせます。不思議なことに、夜の空気には少しだけ魔法の粉が混ざっていて、縫い目に月の光が静かにやどるようでした。
空を見上げれば、淡い三日月が静かに町を見下ろしていました。遠くで風鈴がかすかに鳴り、どこからか焼きたてパンの香りもただよってきます。
耳がぴくりとしっぽがふわりと揺れて、ミャオは心からの安らぎを感じました。「こんな夜も、すてきだな」と心の中でそっとつぶやきながら、またひと針刺していきます。
何気ない夜のひとときが、そっと心をあたためてくれるのでした。

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