ミャオ・シルヴァは、月読通りのはずれにある小さなベンチにそっと腰を下ろしました。
街の喧騒は夜風に溶け、聞こえるのは葉擦れの音と、遠くで誰かが笑うやさしい声だけ。頭上には大きくやわらかな月が浮かび、輝く星々が静かに瞬いています。微かな甘い草の香りが夜の空気に混ざり、銀灰色のしっぽがベンチの上でゆっくり揺れました。
やがてベンチの足元や茂みの間から、ふんわり光る小さなホタルたちが顔を出します。その光は遠慮がちできらきらと美しく、まるで夜空の星が地上まで舞い降りてきたよう。
ミャオは目を細めて、しずかに深呼吸をひとつ。夜の静けさと柔らかな光に包まれて、今夜も小さな幸せを心に抱きしめるのです。

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