ティレル湖の西側には、静かな木立の小道が続いています。ミャオ・シルヴァは、春の夕暮れに包まれたその道を、しっぽを揺らしながら歩いていました。
湖面は沈む夕陽に照らされ、赤くやさしい光を湛えてきらきらと輝きます。遠くから微かにアオサギの声が響き、木々の間からは柔らかく涼しい風が流れ込みます。
シルヴァは時おり足を止め、小さな可憐な花を見つけては、指でそっとなでました。芽吹いた新しい緑や湿った土の匂い、ほんのり甘い花の香り――。耳を澄ませば、枝を渡る小鳥たちのささやきも聞こえてきます。
『今日は、とても穏やかな夕暮れ――』そう心でつぶやくと、しっぽがふわりと跳ねていました。
ゆっくりと足を進めながら、ミャオ・シルヴァは、美しい自然と調和したひとときを静かに味わったのです。

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