今日は静かな冬の午後。町はずれの小さな林を歩いていると、雪がやわらかくて、しっぽがぴょんと跳ねます。くすくすと笑いながら、私は懐かしいカゴから焼きたてのパンを少し取り出し、小鳥たちへそっと分けてあげました。
枝の上には、ふくらんだ羽を揺らす小さな姿がたくさん。淡いグレーの空を背景に、ピッピッと元気な声が響きます。パンくずに集まり、ついばむ様子を見ていると、心があたたかくなりました。
風が林を通れば、枝につもった雪が音もなくしずくとなって落ちてきます。耳を澄ませると、鳥のさえずりと雪解けのしずくの音だけが世界を包んでいるような気がして、しばらくそこに立ち止まっていました。
林の向こうでは、夕暮れ色がゆっくりと地面と樹々を包みはじめています。私はもう一度、パンくずをそっと手からすくい、しあわせを分けるような気持ちで空にふりまきました。

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