風鈴の庭の入口をくぐると、優しい音色がそっと迎えてくれました。大きな古木の下に敷いたクッションに腰かけると、銀のしっぽが心地よさそうに揺れます。
手には一冊の小さな童話集。ふわりと吹き抜ける涼しい風が、ページをやさしくめくりました。まわりのいくつもの風鈴が揺れ、色とりどりの音が庭じゅうに広がります。
薄曇りの空の下、夏のひとときを閉じ込めたような静かな午後。心もからだも、音に包まれて、ページをめくる手がいつしか少し眠たげになります。枝葉の間をすり抜ける風と、やわらかな鈴のメロディーが、とても良いBGMになってくれました。

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