霧の丘の頂上に立つと、足元からまっしろな霧がやさしく町を包んでいました。
ミャオ・シルヴァはふわふわのマフラーにしっぽまでくるりと巻き込んで、冷たい空気を胸いっぱいに吸い込みます。その息が、白くほわりと空に溶けていきました。
町の家々の灯りが霧の間にぼんやり滲んで、どこか夢の中の景色のようです。耳を澄ますと、遠くから教会の鐘の音が微かに響き、しんとした空気の中にやさしく漂います。
やがて、空の一角にぽつりと星がひとつ現れ、それを見つけたミャオはゆっくりと微笑みました。忙しい日々の中でも、こうして静かな時間が深く沁みわたり、小さな幸福がやさしく胸に灯ります。
今日という日が、ゆっくりと夜に包まれていきます。

コメント