10月19日 17:40 秋風の丘で

霧の丘にやわらかな夕陽が落ちはじめるころ、ミャオ・シルヴァはしっぽをゆらしながら、一歩一歩をゆっくり踏みしめて草原の真ん中まで歩いてきました。

秋風は少し冷たく、銀灰色の毛並みの間をすり抜けていきます。遠くには、オレンジ色に染まる空と、揺れるすすきが静かに揺れていました。ミャオは静かに腰を下ろし、そっと深呼吸をします。乾いた草と、夕暮れの空気のにおいが胸いっぱいに広がりました。

耳がぴくりと動き、丘のむこうから小鳥の帰る声が微かに届きます。目を細めて遠くを見つめると、草原はひととき黄金色に輝き、世界が静かに夜へと向かっていることを感じました。

「うん、いい感じ…」ミャオは小さくつぶやき、秋のひとつきりの黄昏にそっと身をゆだねました。

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